今の町の考え方は民営化していく事が町にとって財政面のメリットが多いということなのだと思いますが、幼稚園設置を決めた関東大震災直後の資料を読むと、本当にそれで良いのかと考えるようになってきました。
設置から97年ということですが、大磯幼稚園は神奈川県では4番目に設置された幼稚園であるということがわかりました。
普通一般の教育施設として幼稚園が必要という先進的な考えの霜島新七という当時の大磯小学校校長の提案により広く町民に開かれた幼稚園が発足することになりました。
大正15年4月に「幼稚園令」が制定され、「施行規則」が公布されましたが、大磯幼稚園はそれより10か月早い大正14年6月11日に設立認可申請を神奈川県知事に行っていました。「幼児教育に対する町の熱意がうかがえます」と大磯町史の執筆者の上田誠二氏は書いています。
教育の基礎となる幼児期の教育や保育はその子供にあった環境(場所と人)で行われることが望ましいと私は考えています。それぞれの家庭にとっても選択肢として、受け皿として、公立の幼稚園や保育園があると助かり必要であるということが、先日の議会と大磯幼稚園のPTAとの意見交換でも充分納得できました。
そう考えると、現在、公立の認定こども園は大磯町にはありませんから、公立の幼稚園としてたかとり幼稚園、公立の保育園として国府保育園を残すのであれば、大磯幼稚園を公立の認定こども園にするのも一案だと思います。
建物の耐震は一応大丈夫なようなので、雨漏りを修繕して、園庭に小規模保育施設を建てて町立の幼稚園型認定こども園・接続型に移行すると一番費用が掛からず、早くに待機児童の解消ができ、保育士の皆さんは退職を迫られることなく安心して働けるのではないかと思いますが。
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